CV.猫に耳と桔梗色

juice

表示された暗証番号
どうやったって見つけらんない?

そういう関係も相性次第
だなんて言って本に頼って

囓ったばかりのビスケットから
突然思い知らされましたと

ミキサーに掛けた人参が
本当はサラダになりたかったとか言い出す

どうして最初に言わなかったの?
そんな無理強いを呟いたつもりは無いのだけれど

諦めたように泡を出して
空を仰いだ 曇り空

今更どうやったって遅いのに
苦笑したけど仕方ないから

せめておいしく頂こうね?

混ぜ合うだとか溶け込むだとか
幾らでも好きな事になり得るけど

どうして痛みを伴ったりするんだろうとか
思ったりして 臆病になって

ミキサーの中のそのオレンジ色を
ガラスのコップはすんなりと受け入れ

サラダになるより綺麗に見せてさ
ぐちゃぐちゃのハズなのに なんて

だからおいしく頂こうね?

流し込めば一緒なんだからっていう諦めじゃなくて
それでも素敵でいられるんだからって

多少気色が悪くなっても
いつもいつもそうじゃないから

おいしく頂こうね

こんな風になったってって思いながら









































9 0 ℃ の 恋 心



イマイチ煮え切らない
カンジョウジュース
フットウスンゼン

流しっぱなし でも溢れてく
減っていくのは精神様

マンジョウイッチ
マダホドトオイ

ベタ付いて離れない
アイジョウソース
ドロドロドロヌマ

愛しっぱなし でも実らない
堕ちていくのは現状論

カキミダスベース
カキタスヒトフミ

ああ
ボコボコ 凹んで 零れて

ああ
グツグツ いきそう 割れそう

強めて
搦めて

炒めて
痛めて

体温計も壊れてね
センジョウダンス
マットウセンセン

まだ言えてないから
ゼッセイピース
グルグルグループ

水銀も混ぜ込んで
冷め切る前に 召し上がれ

舌を焦がしつつ
召し上がれ


















































八方美人

感情論で生きていて
被った可愛い子猫ちゃん

思い出すように評価を付けて
平均点を下回る

別に 誰彼に好かれたい訳じゃない
そういや 彼カノ関係がただのステータス

なっちまったな お嬢さん?
どっちなんだよ 子猫ちゃん?

両手を広げたいのかい
片手を振り解きたいのか

目配せより Kiss me!
ダーリン ダーリン Now?

愛し足りない癖に
露骨にさらけ出したりして

ハンドシェイクより Kiss me!
ダーリン ダーリン Why?

その嘘を剥ぎ取って
赤か白ばっかりにしてやる

今日か明日にでもその眼を奪って・・

だから
八方美人に Kiss me!?!?
ダーリン ダーリン Now!

愛され足りないなら
素直に口を尖らせて

スキンシップより Kiss me!!!
ダーリン ダーリン ok?

その猫に首輪付けて
赤か白ばっかりにしてやる

今宵か明日にでもその手を掴んで














































7Day's

白いカレンダーは破る度減ってくから
置かないことにしたら 生活感のない部屋

腕を捲り 歯軋りをして
必死で藻掻いて 手を伸ばして

生きてくことに 報われないことに
蹴っ飛ばした空き缶は好きな色

どうしたって分かんないから
脱ぎ散らかした靴を揃えて

きちんとした人間に見せる
いえいえ本当は滅茶苦茶なんです

どうしたって出来ないから
掃除機の音を響かせたくなる

ちゃんとやって出来てますから
いえいえ本当は今にもくじけそうです

そういう具合に
諦めと溜息を植え付けて

らしくない歌を
歌って述べて棚に並べる

鏡の中で 小さく息を吐いて
またごめんって謝って たった7日間を生き抜くんだ

どうしようって迷っても
格好良い事は言えないから

誰かの格好良い言葉を
借りてきては胸に刻み続ける

どうしようって問いかけて
返ってくるものがなくて

ちゃんとやって出来てますから
ほらまた 通せなくなっていく

一方通行ばかりで
愛や恋や 夢や 希望だって

すれ違い際に
ああってもう 睨まれる

それでもまだまだ大丈夫ですから
そう言い張って また たった7日間を生き抜くんだ



















































明日6時に会いに来てよ



私では無く 私なの
そんなのがあなたに逢いに行ってるの

妥協なんかではないと思わせてよ
私にはあなたが必要なんだって

多少勘違いなチャームポイントも
そんな気がしてきたわよ

頭の悪い会話だってね
許してしまえるわ 苛立ちもせずにね

これが恋だって想わせてよ
ただの行為だなんて有り得ないって

だから ねえ

明日6時に会いに来てよ
息を切らせて走ってきてよ

君に会うと嬉しいんだって
文字じゃなくて言葉で伝えて

明日6時に会いに来てよ
たった一度の予言的中

そんなものでも信じてるって
可愛いって思っててよ 我が儘だって無神経だって ねえ

過大評価になって行くのは
期待値が高い所為だけど

答えなくたっていいからさ
補うくらいは頑張ってみてよ

妥協なんかではないと思わせてよ
私にはあなたが必要なんだって

これが恋だって想わせてよ
ただの行為だなんて酷い話よ

だから ねえ

明日6時に会いに来てよ
胸を詰まらせて走ってきてよ

君と話すと離したくないって
言葉じゃなくて表情で伝えて

明日6時に会いに来てよ
たった一度の未来予言

そんなものでも運命って
愛おしいって思っててよ 屁理屈だってキャラ崩壊だって ねえ

会いに来てよ






















































御冗談でしょう




あらもうこんな時間ね
アイスクリームを作るあの容器は そろそろ凍ったかしら

一番先に無くしたのは
二人で腕を組んで選んだ 銀色に光る そんなものだった

冗談は斜めに飛ぶものは嫌いだけど
真っ直ぐに飛ばして戻ってくるのは好きだったわ

池の淵に一人で佇んだって
何かの妖怪と間違えられるもの

そんな酷い顔かしら?
私の持つ鏡はいつも 綺麗にしか映さないから

そっと瞼を伏せて ずっと見てきたものなんか
一から順に忘れていってしまうから

キッと今を見据えても これから見ていくものは
十より先でも 数が多いだけで虚しいわ

今日は過去に ラインストーンを貼ってみたのよ

あらもうこんな時間ね
そろそろ伸びきった薬指の爪を 切って棄ててしまわなくちゃ

最近無くしたものは
確かにあったハズだけど 大したものじゃない だから忘れているのね

真っ直ぐに飛ばして戻って来た冗談を
拾い集めて瓶に入れたまま置いておいたけど

いい加減にさよならしに行きましょうか
その池にひっくり返して しまいましょう

もう戻って来ないように

また明日も過去を 彩ってしまうけど




















































死線


見えないものを信じたりした
高尚なものが在るはずと

矛盾点をひっくり返せば
僕は何にでもなれるって事

嫌いなものを探したって
僕にしてしまえばどうってことない

壊してしまえば両手に広げて
いかに弱かったかを思い知って

また明日が来れば微笑んだりして
両手の残骸にネジを刺した

いつも好きな歌は聴き足りなくて
続きがありそうな気がしたけど

声を張り上げて喉が枯れて
まだ何かが出てくるというのか

お願いと言われたさよならも
縋り付いたまま離れない衝動も

僕をそっと傷付けようと
いつでもいつまでも狙っているなら

見つめる先に 死線、
そこからはもう 逸らせない

あんなに繋いだ掌も
音沙汰が無ければ手首からばっさり

見つめる先には 死線。
そこからはもう 逃げられない
























































サンタクロースを翳りのない青へ

見たい色があるんだ 良い子にして待ってたかい?
到底叶いそうにないものを 夢だの希望だのと呼ぶらしい

そんな世界に行って来たよ お土産ってほどじゃないけど
テレビを付けてみてご覧 現実という番組が放送されているハズ

着たい服があるんだ お気に入りのお店の最新作さ
スタイルを気にしては歩く事を 偶像崇拝と呼ぶんだそうだ

そういう君はどうなんだろう 長い睫毛も嘘?
画面を睨んで見てご覧 女優の仮面が見破れるだろう

夢を置いていこうかと 旅立つ人は幾知れず
愛を預けにいこうかと 家を出ては戻って来ない

枕の中に教科書を入れて 見る世界はどんなものだろう
顔の横に置かれた小包も 同じ色をしているかもね

真っ赤に飽きたよ さあどうしよう

翳りもなく青へと 飾りもなくそうであると
歌をうたって欲しいんだ 無邪気じゃなくても良いからさ

翳りのない青へと 陰りも何もそうであると
愛を語らって欲しいんだ 僕らは純粋なんかじゃないからさ 

幾らでも好いてられるだろう?
幾らでも信じてられるだろう?

欲するものを幾らでもさ 愛も愛とて抱きしめられるだろう

真っ赤に飽きたら さあどうでしょう
























































二言

いつからこんなだったんだろう

カーテン越しに見ていた景色

変わらないハズなのにね 壊れたものも少ない

いつからだったんだろう

簡単な言葉で締めくくれない

さよなら? じゃあまた明日?

自転車のタイヤが廻る

そんなのをぼうっと見つめて

ぽっかり開いた空洞に浮かんだ歌は酷くハイテンション

もしも望んで良かったのなら

苦しく呼吸を繰り返したかった

こんなもの要らないって

抛ってしまいたいって

叫んで 叫んで 落ちたかった

まだ

幼い頃の話

ねえ 浅ましくなってしまったよ

ねえ ネジがぶっ飛んでしまったよ

さよなら さよなら それだけじゃ解らない

ラジオから流れた 即興のトークを聞いて

静かに目を閉じた先は 明るい 暗闇

違う 違う 苛立ったんだよ

この手にもしも冷たいものがあったら

この綺麗な声を出す喉に

突き付けて 微笑んで





ねえ 狂ってるんだよ

ねえ 怖ろしいくらいに

飛び散った心の破片を 拾い歩いて夕立

ねえ 幾つでも足りないよ

ねえ どうせならもっと

ぐちゃぐちゃになれば 良かったのにね

くしゃくしゃになれば 良かったのにね


こんなのを持ってるなんて

知らなかったでしょう

一生 知らなくていいよ


ねえ あなたがすきだったよ

ねえ あなたがすきだったよ






















































著しくも付けた口を瓶詰めへ



一つ二つと瓶詰めにした
想い 言葉 底から腐敗していってる

溜息混じりに交わされたものから
息さえもままならない遠いもの

脳髄まで掻き乱されて
何もかも解らなくなるだろう?

俺にどうぞ自我を食わせてくれないか
奪うように手を伸ばさせてくれないか

足りないなら増やしてやろうか
飽きたのなら別のものさえ

こんな風な行為も好意も
いつか固まってくれるだろうか?

そういう期待を抱いても
ペースト状のまま黴びていく

大事に抱えて寝込んだって
どろどろのまま黴びていく。

公衆の面前で立ち往生していた
靴紐が上手く結べない

走っていく後ろ姿が幾つか見える
ハイヒールで猛ダッシュ 転けてしまうよ

止まったまま動かない時間を
どうにか急かそうと足踏みをするけど

どうかな
残っちゃ居ない 口付け

どうかな
饐えた香りを纏った口付け

そろそろ海へ流そうか
誰も拾ってくれない事を祈りながら

俺にどうぞ自我を食わせてくれないか
眠るように瞬きをさせてくれないか

いつも固まらない話ばかりじゃ嫌だ
液体状の瓶の中身も だけれど

そうじゃなきゃこの頭の中身は
一向に柔らかくならない

そうじゃなきゃこの脳内は
固まった腐敗を待ち望んでしまう


















































Z E R O と 正 体 無


感情わ虫の居所の悪い
おじさん恋って 知ってますか?

不十分道化師だって ヘアピンで
挨拶せーしん じゃ ジンジャーだね

噂話とうわべみたいな
愛の話と盃を交わし的な

手切れ金ってどうやったらもらえるの
それでお洋服かっても良い?

途端に面倒臭くなったなら
何にも無くなっちまえ!

ZEROとショウタイム
お前はだれだ あんたは敵か?

ZEROと正体無
さあさご覧に入れて下さいな

真っ白でも透明でもないとこ
つついて溢れる 嘆き茶番劇

あーあ。







一瞬わ虚しさの象徴
おじさん愛って 解りますか?

不必要マジシャンだって コンコルド
可愛いせーじん じゃ しょうが湯で

悲しい話をしようか
空っぽになりたくなるような

借金返済気味ってなに?
それでミニハットかっても良いかな

頭の中がぐちゃどろなら
何にも無くしちまえ!

ZEROとショウタイム
お前は誰だ あんたも誰だ?

ZEROと正体無・・

虫の居所の悪い
精神論に引き摺りこまれる

リュックに詰められた彼女は
来世ではきっと妖精になれるよ

嘘の褥の中
纏わりついた発酵菌

わたしたちいきているだけで
やくにたたない くうきどろぼう

それでも明日を夢見て
夜は眠りにつくのです

煩い雑音に飽きたなら
何もかも無くしちまえ!

ZEROと正体無
消えてしまっても申し分ないな

ZEROはショータイム
さあさご覧に入れて下さいな

真っ赤でもピンクでもないとこ
貪って零れた 足掻き不幸劇

あーあ。